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舌磨きで口臭は改善、悪化、どちらなのか?
前回の記事、「口臭や加齢臭も消すオイルプリングの驚きの効果」の予告で、オイルプリングと併用することで相乗効果のある健康法についてご紹介しますと書きました。
※口臭を撃退する動画
その健康法とは口臭改善を目的に行われている舌磨きのことです。
ただ舌磨きをサイトで調べてみると、「舌磨きで口臭が改善した。」という意見と「舌磨きで口臭が悪化した。」と正反対の意見が見られます。果たしてどちらが正しいのでしょうか?
今回は、正しくやれば口臭除去、細菌除去につながりますが、誤ったやり方ですと、逆に口内の細菌が大繁殖して、口臭がヘドロが腐ったドブ川のような臭いになってしまう舌磨きの正しいやり方についてお伝えします。
口臭の原因
口臭の原因について、いきなり核心を突いたことをお伝えします。もし原因などに興味がなく、それよりも早くなんとかしたいという方は、ここは読み飛ばして、次の舌磨きの正しいやり方を読んでいただいても大丈夫です。
口臭の原因の6割は唾液が減り舌苔が増えることで、残りの4割は胃腸に問題があり舌苔が増えることです。
つまり口臭の原因は舌苔であると言えます。
舌苔は「ぜったい」と呼び、舌表面についた白っぽいこけのようなものです。
(画像は中医臨床のための舌診と脈診より引用)
舌苔の実体は、食べ物の残りカスや口腔粘膜が細菌によって分解されたもので、歯石と同じく細菌の温床になります。
唾液が減ると舌苔が増える
唾液は、
- 食べ物を消化
- 食べ物の残りカスの洗い流し
- 口内細菌の増殖の防止
の役割があり、口臭の原因である舌苔もキレイにしてくれます。
しかし、緊張やストレスなどで唾液が減りドライマウス(口腔乾燥症)になりますと、唾液の消化力も抗菌力も落ちます。
すると舌苔が増え、さらに細菌の働きで発酵して不快な腐敗臭を放つようになります。
この対策としては、コーヒーなど利尿作用のある飲料を避け、水を飲み唾液を増やすことです。
胃腸に問題があると舌苔が増える
胃潰瘍、びらん性胃炎、十二指腸潰瘍など胃腸になんらかの問題があると舌苔が増えます。
『これでもう大丈夫!お口のニオイ だれも教えてくれない口臭を退治する77の知恵』著者の内田安信医師によると、
普通の方の舌苔付着率
4861人中82人(1.69%)
なのに対し、
消化管疾患患者の舌苔付着率
325人中173人(53.8%)
と胃腸に問題がある方は2人に1人は舌苔が付着していることが分かります。
つまり、いくらお口のケアを完璧にしても口臭がなくならないと悩んでいる方は、胃腸のケアが必要であることが分かります。
舌苔を除去する舌磨きの正しいやり方
それでは、口臭の原因となる舌苔を最も効率よく取り除いてくれる舌磨きの正しいやり方について、質問に回答する形式でお伝えしていきます。
何で舌磨きしたら良いのか?
トップ画像の女性が使っているような舌磨き専用ツールもありますが、管理人は上記写真のような先が平らなスプーンを使っています。
よく歯ブラシでゴシゴシと舌磨きをする方がいますが、デリケートな舌の表面を傷つけ細菌に感染しやすくなったり、味覚センサーを痛める原因となりますのでご注意ください。
いつ舌磨きした良いのか?
口内の細菌は朝の寝起きが一番多いため、舌磨きは朝の朝食前にするのが良いです。
管理人は、ごま油によるオイルプリングをした後、お湯で口をすすいだ後、すぐに舌磨きをするようにします。するとオイルによって引き出された細菌もしっかりと排出できるため相乗効果があります。
それに舌の表面に油分が残っているため、舌磨きの際、それがローションの役目を果たし、舌に傷が付くのを防いでくれる効果もあります。
どのぐらい舌磨きしたら良いのか?
舌磨きは1日1回、1回あたり3~10回こすったら十分です。
それ以上こすると、
舌乳頭
(画像はグリコさんより引用)
が傷つき、舌に唾液がとどまってくれず、舌が乾燥します。
舌が乾燥していると唾液による抗菌力が落ち、細菌が増え、口臭が悪化することになります。
つまり冒頭でお伝えした舌磨きで口臭が悪化した方は、舌磨きのやりすぎが原因の可能性が高いです。
以上、オイルプリングの後にすると相乗効果があり、口臭の原因となる舌苔を簡単に取り除くことができる舌磨きについてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか?
胃腸などに問題がない方は、歯石(プラーク)を取り除いた後、ごま油のオイルプリングと正しい舌磨きによって口臭がかなり改善されているはずです。