目次
運動前の静的ストレッチはケガの原因
※2020年5月追記
管理人は2018年5月から初動負荷トレーニングに本気で打ち込み、それと同時にウエイトトレーニング、自重トレーニング、可動域を広げるための伸ばし続けるストレッチは一切禁止にしました。この脱筋トレ、脱ストレッチは2年間続けました。その結果はまた改めて記事にしようと思いますが、今までの誤ったストレッチや筋トレで痛めていた体は別物のように生まれ変わりました。今後はこの正常化した体を土台として、自重によるトレーニングや可動域を広げるストレッチを色々試行錯誤していきます。なお本文の記事内にも追記しましたが、誤ったストレッチ、無理なストレッチ、頑張り過ぎのストレッチで自らの体を壊すことがないようにくれぐれもお気を付けくださいね。本当に一度ブチっと断裂に近い状態になるとそこが弱点となり、以降残りの人生ずっと悩まされることになるリスクがあります。しかもそれを完治、根治させる方法も現時点では見つけることができずにいます。もしそんな方法があれば慢性的な痛みや怪我に悩まされる格闘家やアスリートはいなくなるわけです。現状では、新たな正しい筋肉の使い方を体に覚えこませる初動負荷トレーニングが一番その解決策に近いと思っています。実際よほどひどく痛めたり、何度も繰り返し同じ個所を痛めたり、古傷化していないなら、完治したと思えるほどのレベルまで回復します。このことは管理人自身の体で実感していますので断言できます。今後は何度も痛め古傷化した箇所も完治レベルにしていけるよう初動負荷トレーニングに取り組むとともに、他の治療法のリサーチも続けていきます。(追記以上)
皆さんが当たり前のようにしている運動前のストレッチが効果がないどころか逆にケガのリスクを高めていることはご存知でしたか?
「えっ、小学校の体育の時も、部活の時も、運動前はストレッチしてたし、そんなはずない!」
思わず、こう言いたくなる気持ち分かります。
管理人自身、体育の前は念入りにストレッチしていましたし、学校でも部活でもそうするように教わりました。
そして、大学生、社会人と続けているテコンドーの練習前も念入りにストレッチしていました。
しかし、最近の研究では、
「短距離走のランナーが走る前にストレッチすると肉離れを起こしやすい。」
ことや
「軍事演習で、事前にストレッチをしたグループと、していないグループには有意な差は認めれなかった。」
ということが言われています。
冷静に考えれば、
「運動時は筋肉を収縮させる必要があり、ストレッチで筋肉を伸ばしきった後、急激に収縮させ力を出そうとしても、筋肉は本来の力を発揮できないだけでなく傷めることにもなる。」
という説明がとても合理的に感じます。
思い返せば、管理人はそのことをずっと体感してもいました。
管理人は、以前は練習前の開脚ストレッチを念入りにしていました。
そして、その直後のにミット蹴りでは、蹴りにキレがなく、また思いっきり蹴ったときには、ハムストリングに痛みを感じたり、つりそうになったりしていました。
それでも、当時はそんなものだと思っていましたし、ストレッチに代わる準備運動があるとは思いもよらなかったのです。
運動前のストレッチで筋力は10%以上ダウン
「静的ストレッチで伸ばした筋肉は筋力が10%以上ダウンする」
と言われています。
管理人は、以前、健康部門、美容・ダイエット部門でベストセラーの電子書籍
の著者でゴッドハンドと呼ばれている堀川 浩之氏のセミナーに参加しました。
そのとき、筋肉や関節はストレッチで伸ばされてしまうと、大きくパワーダウンすることを参加者全員が身を持って体感しました。
その時のセミナーの映像の一部がこちらです。
この動画は誰にでもすぐに真似できますし、同じ効果を体験していただけます。
また、この理論を応用すれば、腕相撲のときに、手を組んだ後、あることをするだけで、相手に気づかれず、力をダウンさせることもできます。
運動のウォームアップは動的ストレッチが効果的
静的ストレッチは筋肉の収縮力をダウンさせるだけでなく、筋肉を冷やしてしまいますので、運動前のウォームアップとしても適していないです。
それでは、
「運動前にはどのような準備運動が良いのか?」
という疑問がでててきます。
その答えが、ブラジルのアスリートやサッカー代表も取り入れている
動的ストレッチ
です。
ダイナミックストレッチとバリスティックストレッチの併用
準備運動やウォームアップに最適な動的ストレッチですが、動的ストレッチについて初耳という方もいらっしゃると思いますので簡単に説明します。
静的ストレッチが、静かにじんわりと筋や筋肉を伸ばすのに対して、動的ストレッチは、動きながら筋肉を温め、可動域を広げます。
そして、動的ストレッチには、
ダイナミックストレッチ
バリスティックストレッチ
などがあります。
ダイナミックストレッチ
ダイナミックストレッチは、伸ばしたい筋肉が拮抗筋となるように反対側の筋肉を主動筋として反動をつけずに収縮させます。
例えば、ふくらはぎを伸ばすときには、つま先を上に上げる運動をします。
また、この筋肉の曲げ伸ばしをすることで筋肉内の血流をアップさせ、筋肉を温めることにもなります。
バリスティックストレッチ
次に、バリスティックストレッチですが、これは動作の勢いを利用したり、反動を利用して行います。
足を振り子のように徐々に大きく振りながら動かしていくのが代表的なバリスティックストレッチの動きです。
なお、ダイナミックストレッチとの違いですが、ウィキペディアには
“ダイナミックストレッチはやさしく稼働範囲内で行うが、対してバリスティックストレッチは、反動をつけ可動域を超えようとする点が異なる”
という説明があります。
ただ、実際ここら辺のストレッチの解釈の違いはトレーナーの見解にもよって微妙に異なってくると思います。
管理人は、運動前に、上記のダイナミックストレッチとバリスティックストレッチを併用してウォームアップしています。
その結果、運動前には間違いなく動的ストレッチの方が運動パフォーマンスが上がるのを実感しています。
もし、動的ストレッチの具体的なやり方を勉強し実践したいという方は、自身もアスリートである矢部亨氏が2015年に書いた
という本が分かりやすいと思います。
写真付きで具体的なやり方がいくつも解説されていますので、この本を読めば、早速真似して実践することができます。
180度開脚マスターには静的ストレッチが必要
この記事を読んでいただいている方の中には、
・格闘技でハイキックをマスターしたい
・上段回し蹴りをカッコよく決めたい
・バレーやダンスで華麗に踊りたい
などの目的で180度開脚を目指している方もいらっしゃると思います。
テコンドーを趣味とする管理人もその1人です。
そして、
「動的ストレッチだけで180度開脚をマスターできるのか?」
という疑問に対する管理人の答えは
「NO」
です。
先天的に体が柔らかい方や、成長期を終える前の子供は別として、大人が180度開脚をマスターするには静的ストレッチも必要になると思います。
ただ静的ストレッチは、筋が成長段階にある子供なら良いのですが、成長期を終えた大人がやるとつい無理をして肉離れや筋を痛めたり、最悪断裂させてしまうリスクがあります。
管理人も踵落としを早くマスターしたいと焦って無理に反動つけてブチっ!と筋やハムストリングを何度も痛めてきました。(^^;)
筋肉は一度痛めると、修復時に、筋繊維にコラーゲンの塊ができ余計に硬くなります。
半年近く痛い足をひきづり治った頃、今までの遅れを取り戻したいとついついまた無理をしてしまいブチっ!というのを4,5回は繰り返しています。
※2020年5月追記
こういう誤ったストレッチによりブチっとなり、数か月以上痛みが続く肉離れのような状態になると、その後も古傷のように痛みがぶり返すことがあります。
管理人が学んだ自然療法の師も自らの古傷の痛みはあらゆる方法を試すも完治、根治させることはできなかったと話していました。
管理人もまさか20年以上も悩まされることになるとは夢にも思いませんでした。
ストレッチは焦ったり無理をするとこうやって取り返しがつかない慢性的な故障につながるリスクが高いのでくれぐれも気を付けるようにしてくださいね。(追記以上)
大人になってから格闘技を始め、キレイな上段回し蹴りをズバシッ!と気持ち良く打つための180度開脚であれば、無理をしない範囲で現状の可動域ギリギリまで伸ばす静的ストレッチを毎日継続、それも年単位の継続が必要と予め覚悟した方が良いと思います。
開脚できなくても打てる上段回し蹴りの方法もあった!(2020年5月追記)
管理人が今まで実際にお会いしてきた優れたテコンドー家さん達、また華麗で高い上段回し蹴りやハイキックをできる格闘家は皆、180度前後の開脚ができていました。
そのため上段回し蹴りやハイキックをより高く蹴るには180度開脚ができなけばならないという固定観念を持ってしまっていました。
ところが、これは大きな誤りであることに気づきました。
それを気づかせてくれた動画がこちらです。
昨年たまたまこの動画を発見し見た管理人は、おおーっ!と感動し、この方の他の動画も一気に見ました。
この方は千葉県で極真空手の道場を開き指導されている竹石修氏です。
竹石氏は2011年から動画のアップを始め、最初は道場性向けの内容でしたが、2019年頃からはオンライン稽古のような内容に変わり、チャンネル登録者数もどんどん増え、今では1万7000人を超えています。
竹石氏はキャラが際立っているおり、教え方も上手いことからこうやって人気が出るのも頷けます。
また竹石氏は、現在40代後半ですが、ご自身の体が今でも硬く、股関節や膝を故障している状態ですが、それでも華麗な上段回し蹴りを放てています。
こうやって年齢を言い訳にせず、古傷や故障もある中、さらに技に磨きをかけている竹石氏は本当にスゴイと思います。
逆にそういうハンデのある体であるからこそ、体を痛めたり壊すことのない理にかなった動き、フォームをマスターし、ご指導されていると思います。
なお竹石氏は過去の無理なストレッチ、逆正座などで膝を痛めたと話していました。
管理人の周りで格闘技を練習している方々、何より管理人自身がそうなのですが、格闘技は相手が原因の怪我ではなく、誤ったトレーニング法や練習で、自らの体を劣化させ故障させているケースの方が多いような気がします。
今回の記事のテーマであるストレッチに限らず、本当にくれぐれも誤ったトレーニング法には気を付けてくださいね。
長時間同じ姿勢の静的ストレッチは危険
よくインターネットのサイトで、
「ストレッチの姿勢のまま1時間テレビを見て」
と長時間の静的ストレッチを推奨している方がいます。
長時間筋肉を伸ばしたままにすることは確かに開脚を早めてはくれますが、
「筋肉が伸びきったゴム」
のようになり、しなやかな伸縮性を失います。
それは、力強い瞬発力を失うことでもありますので、威力のある蹴りを打つことができなくなりますので注意が必要です。
さらに、一度伸びきってしまったゴムが戻らないのと同じで、
「一旦筋肉がゴムのように伸びてしまうといくら筋トレしても元には戻りません。」
焦る気持ちは分かりますが、180度開脚を目指すときには、是非目的に応じて、最適なストレッチを慎重にしていただくことをお勧めします。
無理な股割りは股関節障害のリスク
相撲や空手で、先輩や兄弟子が後ろからグイグイ押したり、背中に乗るハードな股割りがありますが、管理人はお勧めしません。
成長期を終える前でしたら、体の修復力も高く、また筋や筋肉自体伸びていきますのでまだリスクが低いと思います。
しかし、大人が根性と気合だけで無理な股割りをした場合、もともと強靭な肉体を持つ方でも後年股関節障害に悩まされる原因になります。
また、筋肉は無理に伸ばされそうになると筋肉自体を守るため、伸張反射が起き、かえって伸びにくくなります。
その状態で、無理にグイグイと伸ばそうと押されたら、筋肉を痛めるだけになります。
ペアによる練習は効果が高いですが、その分リスクもあります。
なお、無知な指導者、先輩は、根性だ、気合だ、我慢だ、と無理強いをしてくる場合があります。
本当にそれが良いのかどうかは、そういう練習をしてきて今60歳を過ぎた人の声を聞くと分かります。
一度壊れた関節は元には戻りません。
ネット上でも年をとってから後悔している人が多いです。
是非、正しい知識をつけて自分の体を守るようにしていただくことを願います。
皆さんが無理な方法や間違った方法で後年障害に悩まされることなく、好きなスポーツ、格闘技を末長く続けていただけることを心より願っております。
是非、一緒に正しい方法で運動やトレーニングをしてモテる健康な男を目指していきましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。